1年前の今日、私はいつものように午後から出勤いたしました。
するとフロントスタッフが
「女将さん、どうやら大きな地震が発生したみたいなんだけど
テレビがないから良くわからない。」
とあわてた様子。
※旅館事務所や厨房にはテレビがないのです。
そこで私達は、空いている客室のテレビを点けました。
NHKにチャンネルを合わせると…。
そこには未だに目にしたことのない光景が映し出されたのです。
最初私達はそれが何だかわかりませんでした。
津波に町が一瞬にして飲み込まれる映像でした。
「一体どうなってしまうのだろう…。」
と、誰もが思ったことを私達もテレビの前で思いました。
そのとき、チェックインのお客様が呼び鈴を鳴らされましたので
私達は我にかえり、通常業務へ戻ったのです。
それから数日間は、東北のお客様が何組かいらっしゃいました。
皆様、震災前から九州旅行にいらっしゃっており、帰るに帰れないので
滞在しているとのことでした。
「幸い家は無事でしたが、空港から家に帰る手段がないのですよ。」
と話されたお客様がいらっしゃいました。
・・・・あれから1年。
未だ復興とはいえる状況ではないとテレビや新聞で目にします。
私が今出来ることは、震災のことを忘れないこと、東北の方への支援となる
(購入代金の一部が被災地の方へわたるとか)物を購入すること
そして、日本の経済の末端を担う商売人として日々の業務に励むこと…。
「当たり前の日常」がおくれることに、感謝の気持ちを忘れず
不平不満を言わずに、過ごしていきたいと思います。