旅館のラウンジにはお子様のために絵本を置いています。
これらの絵本は寄贈品以外は全て私が選んだ物です。
「お子様のために」と言っても、実は大人にも読んで欲しい絵本もあるのです。
まずは…
「かあさんのこころ」
文:内田麟太郎
絵:味戸ケイコ
寂しそうな目をした子グマが印象的です。
幼くして母グマを亡くした子グマは、いつも心の奥底に悲しさを抱えていました。
子グマが年頃になり素敵な恋人が出来ても、心の奥底の悲しさは消えることはなかったのです。
やがて子グマは結婚し娘が出来ます。
その娘にも子供が出来、おじいさんとなるのです。
娘が子グマを抱くその姿をみたとき、主人公の熊は、若くして自分を残して亡くなった母グマの気持ちに始めて気がつきます。
今までは「かあさんは自分を残していってしまった。」と悲しがっていた自分。
でもそんな自分の悲しみよりも、幼い我が子を遺していってしまった母グマの悲しみの方が深かったのだと気がつき、亡き母グマに何度もわびるのです。
涙なくしては読めない絵本です。
お子様には難しい内容かもしれません。
「ビロードのうさぎ」
マージェリィ・W・ビアンコ 原作
酒井駒子 絵、抄訳
クリスマスプレゼントとして、とある家のぼうやの元にやって来たビロードのうさぎのお話。
うさぎ目線でお話が進みます。
「本物のうさぎになりたい。」と願うビロードのうさぎがなんともいじらしい。
こちらはお子様と一緒にお楽しみいた
だけるかと思います。
「いけちゃんとぼく」
西原理恵子
西原理恵子の描いた絵本です。
最初この絵本を知ったときはかなり驚きました(笑)
「え!あの西原理恵子が絵本を描いたの!(◎_◎;)」
まさか麻雀の話じゃなかろうか…と不安になりましたが、意外や意外。
こころ温まる素敵なお話。
意外な結末にホロリときます。
田舎の悪ガキってこんなんだよねと懐かしくなるエピソードも満載です。
「世界の建物 たんけん図鑑」
イラスト:パオロ・ドナティ
文:フィリップ・ウィルキンソン
訳:内田加奈子
縦35cm 横27cmのかなり大判な絵本です。
絵本というよりも図鑑。
世界的な建造物が精巧に描かれており、かつ時代背景などが細かく説明されています。
以前、高校で世界史を教えていらっしゃる方がこの絵本を見て
「教材として使えるかも。」と感心していました。
実際にラウンジで大人の方がこの絵本をご覧になっている姿を良く見かけますよ。
こちらの絵本はデパートの古書展で見つけました(*^^*)
まだまだたくさんの絵本があります。
お子様と一緒に、いや大人お一人でもかまいません。
ぜひ読んでください♪