旅館は「バリアフリー」ではないのですが、足が不自由な方にも
やや優しいつくりになっております。
(新館棟のみ)
例を挙げると・・・
・玄関、お食事処にスロープがある。
・新館露天風呂付き客室に和洋室がある。
(露天風呂には手すりもついております)
・お食事処にテーブル席がある。
残念ながらこの程度なのですが。
大浴場に行くためには若干段差がありますし
エレベーターもございません。
なのでけして「バリアフリー」ではないのです。
しかし、玄関先のスロープがあるとないとでは
かなり違うのだということに気付きました。
もし、スロープがなければ、車椅子のお客様は
段差をあがるのに、とても大変です。
お食事処もしかり。
旅館をリニューアルする際、私の頭の中には
正直言って「バリアフリー」という考えはありませんでした。
自分自身が、スロープの必要性などまったく思いつきも
しなかったからです。
けれど、私も歳を取ります。
60歳、70歳になったとき段差というものが、いかに
不便であるか思い知らされるのかもしれません。
そういえば、数年前に建て替えた実家はバリアフリーです。
私の両親はまだかなり若く、走り回って(実際、母の趣味はマラソン)
おりますから、当初私は
「この人たちにはバリアフリーなんて必要ないじゃん。」と
不思議に思ったものですが。
両親もいつかは老いるときがくるのです。
そのときにきっと、バリアフリー住宅のありがたさが実感できるのでしょう。
ゆの香は、「バリアフリー旅館」ではありませんが、従業員の心は
いつも「バリアフリー」でありたいと思っております。