旅館の売店に置いている入浴剤(温泉の成分)です。
業者さんが、いろいろな商品を持ってきた際に私が提示した条件は
「パッケージがレトロであること!」
その条件に合ったのがこちらの2品。
左側の「湯の素」なんて、キャッチコピーからしてレトロ。
「保健と治療に」
「温泉成分で、しっとりつやつやモテ肌に☆」とか
「うるおい美肌の湯」
なんて、今風のキャッチコピーではない点がツボ。
「保健と治療に」ですよ。
保健って、きっと「健康を保つ」という意味で使われているんですよね?
今は、そういう使い方ってあまりしないですから、妙に新鮮。
(「保健室」という言葉はありますが)
ちなみに「湯の素」の製造販売元は 創業明治35年だそうです。
老舗です。
右はおなじみの「湯の花」。
別府の湯の花を製造する技術は、国の重要無形民俗文化財に
認定されているのですよ。
温泉成分を手間隙かけて結晶させた、手作りの入浴剤です。
2つともきっと販売当初から、パッケージのデザインチェンジを
してないのであろうというレトロ感が良いのです。
「かわいいパッケージの方が売れるかな♪」
というようなナンパな考えではなく
「俺の味がわからん者は帰れ!」
的な頑固一徹、職人気質なところが、商品に説得力ありです。
そして2品とも、商品の取り扱い注意に
※天然の温泉成分ですから、金属成分にサビが出たり、浴槽に色が
ついたり、タイルの目地などが変色したりすることがございます。
浴槽保護のため、ご入浴後ただちに、お湯を落とし水洗いしてください。
や
※湯の素はホーロー浴槽には使用できません。
という、かなり厳しい使用条件が書かれております。
これぞ、天然温泉由来のあかし!
別府で温泉を所有している人は、皆上記事項に
頭を悩ませております。
「良薬 口に苦し」です。