当館は、ヨーロッパからのお客様が多い宿です。
今日もフランスからのお客様がいらっしゃっております。
日本人のお客様と、外国人のお客様とでは「観光」の楽しみ方にも
かなり違いがございます。
例えば…。
日本人の方には良く
「お土産物を買えるところはないですか?」
「大きなおみやげ物屋さんはどこですか?」
と聞かれます。
チェックインされるお客様も、たくさんの土産物が入った
紙袋を提げていらっしゃいます。
外国からのお客様にそんなこと聞かれたことはないですよ。
そして、当館の売店でもほとんど何も買われません。
ときどき、竹久夢二のポストカードをお求めになる方が
いらっしゃる程度です。
でもって、外国からのお客様は
「陶芸を体験出来るところはないですか?」
「客室はタタミルームですか?」
「布団で寝ますか?」
などと、日本の文化を体験することに重きを置くようです。
私達が外国旅行をするときは、ショッピングに重きを置くのとは
ずいぶん違います。
それは、外国人の方が愛用になっているガイドブックを見れば良くわかります。
「予約をしたいのですが」
「お腹が痛いのですが」
などの、旅に必要な日本語例のほかに
「サラリーマン」
「パチンコ」
「右翼」
「ヤクザ」
「ヤマンバ(数年前に流行ったヤマンバギャルのこと)」
「援助交際」
といったような、どちらかというと旅には関係ないような
日本の風俗も紹介されております…。
こんな情報、「るるぶ」には絶対載ってない・・・・。
勿論、こんなネガティブなことばかりではなく
「黒澤明」
とか
「北野武」
といった、世界にほこれる人物の紹介なども多数掲載されておりますが。
外国の方は、その国の名所を眺めて、美味しい物を食べて、買い物して
というよりは、その国の人とふれあい、文化にふれ、深く学びたい
という傾向にあるようです。
だからこそ、ヨーロッパの方に別府が人気があるのかもしれません。
「温泉が生活に密着している町」というのが、魅力なのかなという気がします。