先日ご宿泊いただいたお客様は、昨年夏に続いて2度目の
ご来館でした。
男の子さんが2人いらっしゃいまして、お兄ちゃんがとてもピアノが
上手でしたので私も良く覚えておりました。
(そして2人ともお行儀が良いのも印象的でした)
「またピアノ弾いてくれる?」とお願いしたところ、リチャードクレーダーマンや
中田喜直の曲を披露してくれました。
まだ小学校2年生だというのに、ペダルもにごらずに上手に踏めますし
情感豊かなとても素敵な演奏でした。
あまりに素敵な演奏で、聴いていた仲居が涙するほど!
お父様のお話によると、お兄ちゃんは練習中に上手く弾けなかったり
すると悔しくて涙することもあるのだそうです。
「ああ、だからこんなに上手なのだなー。」とそのお話を聞いて
私は感心いたしました。
人間、向上心がなければ何事も進歩しませんよね。
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以前、とある小説家のエッセーを読んだときのこと。
その方の息子さんは東京芸大のピアノ科に入学されたのですが。
※東京芸大・・・ちょっとやそっとじゃ入れません。東大に入るよりも
難関だとも言われます。
大学受験を終えたあと、その方が息子さんのピアノを何気なく見たら
椅子に歯型が付いていたそうです。
どうやら、ピアノの練習中に上手く弾けなくて悔しくて、椅子を噛んだようだ…。
とのこと。
東京芸大のピアノ科に入るくらい上手なお子さんでも、上手く弾けなくて
悔しくて思わずピアノの椅子に当たるのですから。
でも、それくらいの気持ちでピアノに向かわないと上手にはなれないかも。
芸事は長くて辛い厳しい道です。
残念ながら私はその道を究めることは出来ませんでしたが。
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ラウンジで演奏してくれる小さなピアニストさんたちを見ていると
「どうかピアノを好きで、長く続けて欲しいな。」
と思います。